天気の子

正しさと勇気の話だった。

 

(ネタバレあり)

 

晴れ・雨。

僕らには如何ともしがたいものに、確かに僕らは心を動かされる。

そういう生き物だなと思いながら、

人の心を揺り動かすものって、なんなんだろうか?どんなものなんだろうか?と少し考え込んだ。

 

作中でヒロインが言う

「この雨がやんでほしいって思う?」

そして深海監督の言ってた

僕たちの本当の願望って、どうしても他のたくさんの人の幸せとぶつかる場合もある。

でもそれを見ないふりをしていたり、自分には関係ないと思いこむこともかもって思うこともあるし

でも、それが大切な人に起きたら。間違えてたこと(世の中的に外れたこと)でも叫ぶかもしれない

そこには純粋なもの(叫び)がある

その純粋な叫びが批判されるのか、どうなのか。そこを確認したい。

 

野田さんのコメントであった

世の中的な模範からの逸脱。

その美しさや純粋さ。

 

歌詞に出てくる

「他人顔」と言うことばや「自分の全正義のど真ん中」「定め」

と言う言葉。

 

全てが繋がっていて、最後に

天気なんて狂ったままでいいと。

「そんなことどうだっていい。雨なんて降らなくたっていい」

と言う言葉に、大人が心を動かされ、涙を流す。

 

自分が泣いた意味・心が動いた理由がわかった。

僕も、探している。

これでいいだろうかって。どこか他人顔なこの世界に対して。

僕は抗っていたいと。そんな賢くないから、受け入れられない悲しいことをそのままにできなくて。

のたうち廻っている。もがいている。うまくいかない人生、それでも抗っている。

そう言うことが賢いってことなら賢くなんてならなくていいと。

自分の人生を通して証明したいものがある。

押し付けたいわけじゃないけど、でも見て見ぬ振りはしたくない。

そこに自分の信念がある。

人間という矛盾した存在には、捨てられない「感情」があって、

全てが模範とか、一般的な正しさとか論理とか、そういうもので測れるものだけじゃない側面が人間にあって、

だから、人の心はふとしたものに動かされる。

そういうものを大切にしたい。

 

そんな大切なことを感じさせてくれた映画。

いい映画でした。